夜はいつから朝なのだろう。

秋はいつから冬なのだろう。

少年少女はいつから大人になるのだろう。

知り合いはどこから友達になるのだろう。

右はどこから左になるのだろう。

夢はどこから現実になるのだろう。

明確な線引がないようなもの。
人によって判断が変わるようなもの。
言葉で説明されても疑問が残るもの。
そういう曖昧なものをとても愛しいと思う。

徹夜で朝を迎えた時のぼんやりとした時間とか。
「もう一歩君と距離を詰めよう」と思って踏み出す勇気とか。
季節の花が枯れて一段と冷え込む空気の香りとか。

曖昧なものたちの中で、鮮烈な光を放つ強いものも好き。
曖昧なものたちの中で、融けるように消えてしまう優しいものも好き。
そのあるようなないような境目をそっとなぞって、混ざらないギリギリのところで、でもちょっとだけ混ぜたりもしながら、見つめていたい。